ホールボディカウンター――「空間放射線量主義」と「内部被曝主義」
- 2012-08-03(金)
- 原発・エネルギー
天然由来の放射性物質が出す放射線でも、人工由来の放射性物質が出す放射線でも、線量が同じ1μSv/hであれば、人体が受ける影響は同じである。しかし、放射性物質が体内に取り込まれた際、天然由来のものであれば排出されるが、人工由来のものであれば濃縮されるという説がある。そして、これが極めて危険な「内部被曝」を引き起こす恐れがあるのだ、と唱える人がいる。
放射線には、主にアルファ線、ベータ線、ガンマ線がある。アルファ線とベータ線については、ほとんど飛ばない上、簡単に遮断できるので、基本的には問題はない。空間放射線として気を付けなければならないのは、ガンマ線である。しかし、仮に先の仮説に従えば、放射性物質が体内に取り込まれて濃縮した場合、ガンマ線はどこかに飛んでいくが、アルファ線とベータ線はその周辺で人体に影響を与え続ける可能性がある。これが、「内部被曝は危険」の根拠である。
放射線量計測器には、主にガンマ線を測る「シンチレーション方式」と、アルファ線やベータ線も対象とする「GM管方式」(ガイガー・カウンター)がある。一部自治体が実施している内部被曝線量を調べるための「ホールボディカウンター」による検査であるが、これは身体内から放出されるガンマ線しか測れない。内部被曝で問題になるとされるアルファ線とベータ線が測れないため、「内部被曝主義」の立場からすれば、あまり意味がないかも知れない。それどころか、そこで「内部被曝はない」と判定されれば、仮に数年後ないしは十数年後にガンを発症したとしても、「これは原発事故のせいではない」と言われてしまう可能性もあるだろう。
放射線には、主にアルファ線、ベータ線、ガンマ線がある。アルファ線とベータ線については、ほとんど飛ばない上、簡単に遮断できるので、基本的には問題はない。空間放射線として気を付けなければならないのは、ガンマ線である。しかし、仮に先の仮説に従えば、放射性物質が体内に取り込まれて濃縮した場合、ガンマ線はどこかに飛んでいくが、アルファ線とベータ線はその周辺で人体に影響を与え続ける可能性がある。これが、「内部被曝は危険」の根拠である。
放射線量計測器には、主にガンマ線を測る「シンチレーション方式」と、アルファ線やベータ線も対象とする「GM管方式」(ガイガー・カウンター)がある。一部自治体が実施している内部被曝線量を調べるための「ホールボディカウンター」による検査であるが、これは身体内から放出されるガンマ線しか測れない。内部被曝で問題になるとされるアルファ線とベータ線が測れないため、「内部被曝主義」の立場からすれば、あまり意味がないかも知れない。それどころか、そこで「内部被曝はない」と判定されれば、仮に数年後ないしは十数年後にガンを発症したとしても、「これは原発事故のせいではない」と言われてしまう可能性もあるだろう。
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