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オランダでベーシック・インカムの実証実験

オランダのユトレヒトという都市でベーシック・インカムの実証実験が行われるらしく、非常に興味深い。ただ、オランダのようなワークシェアリング社会と日本のような正社員(フルタイム労働者)志向型社会とでは、結果に違いが現れるかも知れない。


●2015/7/6  働かなくても最低限のお金がもらえる「ベーシックインカム」構想が実現すると何が起きるか現実の都市でテスト――GIGAZINE

政府が国民に対して「最低限の生活に必要な資金」を定期的に無条件で支給するのがベーシックインカムです。基礎所得保障や基本所得保障、国民配当などとも呼ばれるベーシックインカムは、生きていくために最低限の資金を与えることになるので、食べるのに困ることがなくなり、「無意味な労働」が減ると考えられています。そんなベーシックインカム構想を現実の世界で実証する都市がオランダにあります。

2016年1月、「ベーシックインカム」がどのような働きをするのかを実証するための大規模な実験が、オランダで4番目に大きな都市ユトレヒトで行われます。ユトレヒトで行われる実験は政府とユトレヒト大学とが共同で行うもので、政府から生活保護を受け取っている人々に対して相手が成人ならば約1000ドル(約12万円)、妻帯者や妻子持ちには約1450ドル(約18万円)を毎月無償で給付する、というもの。

計算によると、ベーシックインカムの実験に参加することになるのは約300人のユトレヒト市民。被験者300人はそれぞれの収入やさまざまな要素から3つのグループに分けることが可能で、グループごとに別々の異なるルールが設けられ、このルールというのは現在のユトレヒトの福祉法に従ったものになっているそうです。なお、「被験者の少なくとも50人は無条件でこの支給を受けることができ、例え新しい仕事や収入源を得たとしても、実験で提供されることになった資金が給付され続ける」と、プロジェクトマネージャーを務めるNienke Horst氏は語ります。

ベーシックインカムに対する従来の意見は、「人々が働く意義を失う」や「働く人が減少して国の経済が大きなダメージを受ける」など否定的な意見が多くありました。こういった仮説を実証するために実験を行う、とHorst氏。さらにHorst氏は「我々は現在よりも多くの人々がほんの少し幸せになり、何かしらの仕事を見つけるのではないかと考えています」と、実験の動向を予測しています。

オランダ以外の国でもこれまでベーシックインカムの実証実験が行われています。1974年から1979年までの5年間、カナダのマニトバ州ドーファンでは「MINCOME」と呼ばれるベーシックインカムに関する実証実験が行われました。このプロジェクトではドーファンに住む全ての人に定期的に資金を提供することで、人々の行動がどのように変化するのかを確かめています。

マニトバ大学の経済学者であるEvelyn L. Forget氏は、MINCOMEの実験結果をまとめた「The town with no poverty(貧困のない町)」という報告書を2011年に公開しており、この中でEvelyn氏は「ベーシックインカムの導入がドーファンの町から貧困をなくし、その他の問題を緩和することにつながった」と述べています。

さらに、報告書によればドーファンの町では全体の就業時間が短くなったそうですが、これは金銭的な束縛から解放された人々が子育てや勉学などに集中できるようになったから、とのこと。加えて、MINCOMEに参加した人々は病院に行く頻度が少なくなったそうで、町全体の保健医療施設はメンタルヘルス関連の苦情の件数が減ったことも明らかになっています。

なお、ドーファンで行われた実験とユトレヒトで行われる実験には根本的な違いがあり、それは「ドーファンの実験では全町民に支給されたのに対して、ユトレヒトの実験では限られた人にのみ資金が支給されることになっている」という点です。

Mincomeプロジェクトは1979年に起きたカナダの政権交代時に終了してしまい、適正な評価をされないままになっています。また、5年間しか実験を行えなかったため、さらに長期的な視点でみたベーシックインカムの効果などは不明なままです。それ故、ユトレヒトで新たに行われる実験では、長期に渡った実験によりこれまでにない見識を提供してくれることが期待されます。





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